誕生

「生まれる瞬間はじまる孤独の産声 還ろうと叫ぶ」新居昭乃『星の雨』より
もしかしたら産声といものは、母体から切り離されこの世に一人ぼっちになることへの恐れからの叫び、あるいは全ての存在を包み込む母なる無(?)へともう一度還りたいという願いからの叫びなのかも知れない。「我々が誕生を喜び、葬式を悲しむのは何故か?我々がその当人でないからだ。」(マーク・トウェイン)という言葉にもあるとおり、誕生は産まれる当人にとっては決してめでたいものではない。